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「ものづくり習熟度向上プログラム」を開催しました!
24.11.28

「ものづくり習熟度向上プログラム」を開催しました!

SICでは11月7日・8日・14日に、ものづくり企業との共創を目指す方を対象とした研修プログラム「ものづくり習熟度向上プログラム」を実施しました。

区内ものづくり企業にご協力いただき、「現場感」あふれる講義や現場勉強会の実施、SIC事務局によるビジネス基礎講義を行いました。最終日には、研修で得た知識を活用し、それぞれの共創アイデアを共創プランへとブラッシュアップしたうえで、区内ものづくり企業の皆様に向けてプレゼンテーションを実施しました。
 

 

DAY1:ものづくり企業への理解深化(座学)

DAY1は、墨田区産業振興課による講義を行い、墨田区産業の歴史や成り立ちについて学びました。現在の墨田区産業構造への理解を深めることができました。

 

墨田区産業振興課 髙橋 正臣 氏

 

その後、SIC事務局からものづくり企業の基本的な理解と共創の概念に関する講義を行いました。参加者の皆様がこれから目指す「共創」のそもそもの意味や、共創相手となるものづくり企業の一般的なビジネスモデル等に関する知識、ものづくり企業へ共創の相談をする際に必要な検討事項等を身に着けました。
 
さらに株式会社浜野製作所の西内氏による、具体的な共創事例を基にした講義が行われ、共創のポイントが解説されました。西内氏からは、共創にはものづくり企業との密なコミュニケーションが不可欠であり、コミュニケーションの際には具体的なプロダクトイメージが重要である旨を参加者へお伝えいただきました。参加者からは、ものづくり企業が具体的にスタートアップと共創を開始する際の判断材料等について積極的な質問がございました。
 

株式会社浜野製作所 西内 廉 氏

 

DAY1の最後には、株式会社小倉メリヤス製造所の小倉氏と、過去に株式会社小倉メリヤス製造所との共創経験を有する後(うしろ)氏を迎え、パネルディスカッションを行いました。お二人からは、ものづくり企業とスタートアップ企業との共創に関するご経験を、当事者目線のリアルな言葉でご共有いただきました。
 
ものづくり企業からみて共創したくなるスタートアップの特徴として、業界への理解やプロダクトイメージの具体性に加え、スタートアップが工場まで足を運ぶといったことを含めた密なコミュニケーションが重要である旨をご説明いただきました。また、墨田区ものづくり企業の特徴として「人」に焦点を当て、しっかりとした信頼関係を築くことで、自分で対応できないプロダクト製作相談であっても、関係者の紹介が可能だというお話しもいただきました。
 
参加者からは、特に後氏に対してものづくり企業に共創を持ち掛けた際の業界理解の深さや共創プランの具体性等について質問があり、活発な議論が展開されました。

 

左から株式会社小倉メリヤス製造所 小倉 大典 氏、後 由輝 氏

 

DAY2①:ものづくり企業への理解深化(現場勉強会)

DAY2には、バキュームモールド工業株式会社のご協力のもと、現場勉強会(工場訪問及び共創事例紹介)を実施いたしました。北澤氏と枝松氏に工場内をご案内いただき、参加者は具体的なものづくりの現場を直接感じることで、ものづくり企業に対する理解をより一層深めました。
 
工場訪問の後には、バキュームモールド工業株式会社とスタートアップとの共創事例である「江戸前樹脂工芸」について、北澤氏から共創の背景や共創によってものづくり企業側が享受できる以下のようなメリットについてご説明いただきました。
 
・新たな知見の獲得
・自社新製品の開発
・既存製品への技術転用
・職員のモチベーション向上
 
参加者からは共創したくなるスタートアップの特徴や、詳細な共創までのきっかけ・背景について北澤氏へ積極的な質問がございました。
 

バキュームモールド工業株式会社 北澤 正起 氏による現場勉強会

 

 

DAY2②:ビジネス基礎の理解(座学)

現場勉強会の終了後、SIC事務局より財務知識及びマーケティング知識についての基礎講義を実施しました。共創の前段階として、そもそも自社が継続的に活動するために必要な財務知識や共創したプロダクトを売るために必要なマーケティング知識について講義を行いました。

 

DAY3:共創プラン発表会

プログラム最終日には、参加者が5分程度で区内ものづくり企業に向けて、自身の共創プランをプレゼンテーションし、企業からフィードバックを受けました。参加者それぞれがフィードバックに真剣に向き合いました。

 

(共創プラン一覧)

  • 墨田区オリジナルブランドのご提案
  • 車いす陸上レース用グローブ開発プロジェクト
  • 姿勢改善と生産性向上を実現する人間工学分割キーボード
  • ハーブ水耕栽培キット’Here Herb’
  • 次世代モビリティの開発
  • LitLeaf(仮称)で出版革命を!
  • 国産サウナストーブブランドの開発
  • 「ピックルボール」コートマット開発

 

共創プランを発表する参加者(右奥)とそれを聞く区内ものづくり企業の皆様(左手前)

 

参加者からは、以下のような感想が寄せられ、全体を通して満足度の高い結果となりました。

・「共創そのものの意味について考えることができた」

・「ものづくり企業の方からの講義やパネルディスカッションを通じてものづくり企業の解像度があがった」

・「自分で作ったプレゼンにものづくり企業の方からフィードバックをいただいて、さらにブラッシュアップが可能になった」

 

また、最終日のプレゼンにご参加いただいたものづくり企業の方々からは、以下のような意見をいただきました。

・「多種多様な課題解決案が出てきてワクワクした」

・「参加者同士の横のつながりを大切にしてほしい」

 

 

ものづくり企業との共創を目指す参加者の皆様は、この3日間を通じて、共創の初期検討に必要とされる要素やものづくり企業への理解を深めました。その結果、自身のアイデアをさらにブラッシュアップし、共創に向けた第一歩を踏み出すことができました。

SIC事務局としましても、今後も引き続き共創に向けたご支援をしてまいります。
 
 

「ものづくり習熟度向上プログラム」

https://sic-sumida.net/news/2024/10/20/event_20241107/

実施日:2024年11月7日(木)・8日(金)・14日(木)

主催:墨田区産業共創施設SUMIDA INNOVATION CORE(SIC)

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