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アクセラレーションプログラム「SPARK」2024成果報告会を開催しました!
25.05.06

アクセラレーションプログラム「SPARK」2024成果報告会を開催しました!

SICでは2月12日(水)に、SICで提供する主なプログラムの一つであるアクセラレーションプログラム「SPARK (SUMIDA PROTOTYPE ACCELERATION KIT) 」の成果報告会を実施しました。

 

「SPARK」は、創業初期スタートアップと墨田区内の学生起業家を対象としたアクセラレーションプログラムです。「事業企画力」「共創プラン」「共創パートナー」を獲得できるプログラムの提供を通じて、受講者の成長に繋がる伴走支援を行っており、SICにおける共創の創出に寄与するプログラムです。

 

本プログラムは2023年より開始し、今期2024年は2期生として計8社の創業初期スタートアップと墨田区内の学生起業家を受講者として採択しました。
※採択企業一覧:https://sic-sumida.net/news/2024/11/23/news_2024sparkmember/

 

今期2024年のプログラムは10月にスタートし、キックオフ・研修・ワークショップ・メンタリング・共創パートナーとのマッチング機会・デモデー等の約5か月間のプログラムを行い、受講者が各自の共創プランを構築して、2月の成果報告会に臨みました。

 

2月12日(水)の成果報告会は「SPARK」を受講した8社による共創プランを披露するピッチイベント形式で開催し、墨田区のものづくり企業や大学・大企業等のステークホルダーなど総勢90名を超えるオーディエンスを迎え、共創を加速させる熱量の高い場となりました。

 

1.墨田区代表挨拶

冒頭、墨田区の郡司剛英産業観光部長が挨拶をしました。SICでは「SPARK」等のプログラムを通じて優れたスタートアップを呼び込み、墨田区のものづくり事業者や大学等との共創によって「産業集積のアップデート」を目指していく方針をあらためて示すとともに、登壇企業へ激励の言葉を贈り、成果報告会の幕が上がりました。

 

2.SPARK1期生による進捗報告

続いて、「SPARK」の1期生であり、令和6年度プロトタイプ実証実験支援事業にも採択された株式会社IGSAの松島創一郎代表から、自身のSPARKの経験とその後の進捗報告とともに登壇者への応援メッセージをいただきました。株式会社IGSA(https://igsa.co.jp/)は認知症の前段階であるMCIの早期検出サービスを開発しており、SPARKを通じて行政や区内企業との繋がりの獲得をはじめ事業を加速させるサポートを受けて、令和7年度にサービスリリースを迎える旨を発表していただきました。

 

3.成果報告

メインコンテンツである成果報告では、5か月間に及ぶプログラムの成果として自社のビジネスと区内の事業者との共創を前提にした「共創プラン」を受講者全8社がピッチ形式で発表しました。また、SICの取組を一緒に進めていただいている事業連携パートナー各社と墨田区がコメンテーターとして参加しました。コメンテーターからのビジネスモデルの実現性や収益性に関する鋭い指摘、墨田区にフィールドを持つ当事者だからこそのアイデア提供など、登壇者とコメンテーターとのインタラクティブなやりとりによって、会場は真剣みを帯びた程よい緊張感に包まれながら、時に笑顔も見られる活気ある成果報告の場となりました。

 

【コメンテーター(事業連携パートナー・墨田区)】

株式会社浜野製作所 取締役 社長 小林 亮 氏
https://hamano-products.co.jp/

 

UDCすみだセンター長(千葉大学 名誉教授) 上野 武 氏

https://udcsumida.jp/
https://www.chiba-u.ac.jp/

 

情報経営イノベーション専門職大学 情報経営イノベーション学部長 阿部川 久広 氏
https://www.i-u.ac.jp/

 

東京東信用金庫(株式会社SNETインベストメント 代表取締役社長) 小泉 伸洋 氏
https://www.higashin.co.jp/

 

東武鉄道株式会社 観光事業推進部課長 根岸 秀行 氏
https://www.tobu.co.jp/

 

墨田区 産業観光部長 郡司 剛英

 

 

【登壇者】

①株式会社エムニ https://www.emuniinc.jp/

(共創プラン:生成AIを活用した製造業向け特許戦略 及び 新製品開発提案サービスの開発による区内中小ものづくり企業との墨田区ものづくり力の底上げ)

 

区内製造業には多くの独自技術が存在するが、まだ最大限の活用はされていないという課題を認識。その課題に対して、新製品開発を支援するようなAIツールを、区内製造業にモニターとなってもらい共創して開発することで、製造業の高い製品開発力をさらに押し上げることができるのではないかという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

②電動一輪車コミュニティNeoRide

(共創プラン:ものづくり企業との次世代モビリティ開発 及び デベロッパーとの連携による駐輪問題やラストワンマイル問題の解決)

 

現在のモビリティは大きすぎて使いにくいなどの制限があることで発生するラストワンマイルの課題を認識。その課題に対して、今までにない小型さで室内持ち込みも可能なあらゆる状況で使えるモビリティを、区内製造業と共創して開発して本当にラストワンマイルを解決することに寄与したいという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

③Syncs Design株式会社 https://syncs-earth.com/

(共創プラン:区内繊維事業者との「土に還る」子ども服開発への挑戦をきっかけとした、墨田区での服の循環型社会の実現)

 

国内外における売れ残りの廃棄、消費後の廃棄、環境負荷の高さなどファッション・アパレル業界の課題を認識。その課題に対して、区内の繊維系の製造業と共創して「土に還る」子ども服を開発し、「つくる」「つかう」「かえす」までを一貫する服の循環型社会の実現に寄与したいという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

④合同会社DJ Robotics  https://dj-robotics.jp/

(共創プラン:イベント事業者と連携した観客の盛り上がり度を数値化してパフォーマンスや演出の最適化を実現するAIソリューションの開発とそれによる墨田区エンタメ業界の活性化)

 

墨田区としてのインバウンド需要増加への対応や若年層の地域イベント離れの課題を認識。その課題に対して、観客の表情・動き・音をリアルタイムで解析して盛り上がりをデータ化するAIソリューションを区内大学等との技術連携を通じた共創により開発し、墨田区エンタメ業界の活性化に寄与したいという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

⑤株式会社スペースボア https://space-boar.com/

(共創プラン:研究機関及びものづくり企業との連携による水素脆化並びに低温脆性を克服した液体水素向け汎用バルブの製作)

 

ロケット開発や打ち上げ時に大量の温室効果ガスが発生するという環境における課題を認識。その課題に対して、温室効果ガスを出さない環境に優しい液体水素エンジンの開発に向けて、区内製造業や研究機関と共創して液体水素向け汎用バルブを開発したいという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

⑥株式会社MY ROOM https://myroom-space.com/

(共創プラン:モノづくり企業の遊休資産のレンタルスペースとしての活用による、空き家問題の解決と墨田区モノづくりの街ブランドの活性化)

 

墨田区でのものづくり企業の減少、空き工場や空き家の増加という課題を認識。その課題に対して、ものづくり企業の遊休資産のレンタルスペースとしての活用や空き工場・空き家を活用した製品展示場の開発などを区内製造業と共創して行い、墨田区ものづくりの街ブランドの活性化に寄与するという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

⑦株式会社yue https://yue.co.jp/

(共創プラン:墨田区における銭湯文化の保存及び銭湯×観光資源の連携を通じた新たな回遊の創出)

 

銭湯文化消滅の危機と、墨田区における観光資源の点在による回遊性の低下という課題を認識。その課題に対して、日常・レトロ・休息文化という魅力を有する銭湯を軸にした観光パッケージ・メディアの開発を、観光協会や銭湯事業者等と共創して行い、銭湯文化保存と観光回遊の創出に寄与するという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

⑧株式会社SakuraRide https://sakuraride.com/

(共創プラン:区内ものづくり企業とのロッカー筐体開発及び区内事業者と連携したポート設置を通じた、フォールディングバイクシェアサービスの立ち上げとそれによる活動的都市空間の創出)

 

駅前駐輪場の混雑、危険運転やメンテナンス問題などの都市におけるシェアモビリティの課題を認識。その課題に対して、都市に相応しいモビリティとして景観配慮・効率的収納可能なフォールディングバイクシェアサービスの開発を区内製造業等と共創して行い、活動的都市空間の創出に寄与するという共創プランを発表しました。

 

 

 

 

 

4.交流会・アフターフォロー

成果報告後の交流会では、各社の共創プランへ共感したオーディエンスと登壇者の交流をメインにつながりが多数創出されました。閉館時間の間際まで多くの方が残り、活発な会話がなされ、実際に交流会をきっかけとした共創も生まれた中、第二期「SPARK」は幕引きとなりました。受講者と成果報告会のオーディエンスに実施したアンケートにおいて、受講生・オーディエンスともに約100%が満足という結果になるとともに、多くの受講者が区内ものづくり企業・大学・民間企業等との共創の繋がりの機会を獲得し、SICにおける共創の創出に寄与しました。

「SPARK」は令和7年度も開催予定ですので、皆様のご参加お待ちしております。

 

■アクセラレーションプログラム「SPARK」に関するお問合せはこちら

事務局:innovation-sumida@tohmatsu.co.jp

プログラム概要:https://sic-sumida.net/#anchor05

 

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