アクセラレーションプログラム「SPARK」2025成果報告会を開催しました!
SICでは2月5日(木)に、SICで提供する主なプログラムの一つであるアクセラレーションプログラム「SPARK (SUMIDA PROTOTYPE ACCELERATION KIT) 」の成果報告会を実施しました。
「SPARK」は、主に創業初期のスタートアップと墨田区内のものづくり企業を対象としたアクセラレーションプログラムです。「事業企画力」「共創プラン」「共創パートナー」を獲得できるプログラムの提供を通じて、受講者の成長につながる伴走支援を行っており、SICにおける共創の創出に寄与します。
本プログラムは2023年より開始し、2025年度(今期)は3期生として創業初期のスタートアップと墨田区内のものづくり企業を計5社、受講者として採択しました。
※採択企業一覧:https://sic-sumida.net/news/2025/10/17/news_20251017/
今期2025年度のプログラムは10月にスタートし、キックオフ・研修・ワークショップ・メンタリング・共創パートナーとのマッチング機会等を含む、約5か月間のプログラムを行い、受講者が各自の共創プランを構築して、2月の成果報告会に臨みました。
2月5日(木)の成果報告会は「SPARK」を受講した5社に、「ものづくり習熟度向上プログラム」を受講した1社を加えた、計6社が共創プランをピッチイベント形式で披露しました。墨田区のものづくり企業や大学・大企業等のステークホルダーなど総勢80名を超える参加者を迎え、共創を加速させる熱量の高い場となりました。
※ものづくり習熟度向上プログラム:https://sic-sumida.net/news/2025/06/11/event_20250715-2/
1,墨田区代表挨拶
冒頭では墨田区の郡司剛英産業観光部長より挨拶をしました。SICでは「SPARK」などのプログラムを通じて優れたスタートアップを呼び込み、墨田区のものづくり事業者や大学等との共創によって「産業集積のアップデート」を目指していくという方針を改めて示すとともに、登壇企業への激励の言葉を贈り、成果報告会の幕が上がりました。
2,「SPARK」2期生による進捗報告
続いて、「SPARK」の2期生であり、令和7年度プロトタイプ実証実験支援事業にも採択された株式会社SakuraRideの米内義晴代表から、自身の「SPARK」の経験とその後の進捗報告とともに、登壇者への応援メッセージをいただきました。
株式会社SakuraRide(https://sakuraride.com/)は折り畳みバイクのシェアリングサービスを開発しており、「SPARK」を通じて共創パートナーを獲得、さらに令和7年度にはプロトタイプ実証実験支援事業としてSICから支援を受けたことで、SICへのデモポート設置、初期利用者の獲得、SIPをはじめとする露出機会の増加につながった旨をお話しいただきました。
また今後については、本番ポート設置という次のステージに向けた覚悟と、墨田区とともに歩んでいく意志が力強く示される形で結ばれました。
3,成果報告
メインコンテンツである成果報告では、5か月間に及ぶプログラムの成果として自社のビジネスと区内の事業者との共創を前提にした「共創プラン」を全6社がピッチ形式で発表しました。また、SICの取り組みを一緒に進めている事業連携パートナー各社と墨田区がコメンテーターとして参加しました。
質疑応答では、ビジネスモデルの実現性や収益性に関する指摘だけでなく、コメンテーターがそれぞれの専門分野に基づいた示唆を導くコメントを付け加えることで、さらにアイデアを飛躍させるような展開が多く見られました。単なる課題指摘にとどまらず、事業の前進を後押ししたいという前向きな思いや今後の展開への期待が会場全体で共有される、意義深い成果報告の場となりました。

【コメンテーター(事業連携パートナー・墨田区)】
株式会社浜野製作所 企画開発部部長 佐藤 麻耶 氏
https://hamano-products.co.jp/
UDCすみだセンター長(千葉大学 名誉教授) 上野 武 氏
https://udcsumida.jp/
https://www.chiba-u.ac.jp/
情報経営イノベーション専門職大学 情報経営イノベーション学部長 阿部川 久広 氏
https://www.i-u.ac.jp/
東京東信用金庫(株式会社SNETインベストメント 代表取締役社長) 小泉 伸洋 氏
https://www.higashin.co.jp/
東武鉄道株式会社 観光事業推進部長 青柳 健司 氏
https://www.tobu.co.jp/
墨田区 産業観光部長 郡司 剛英
【登壇者】
①株式会社m-Lab https://m-lab.inc/
(共創プラン:ものづくり技術とアイデアが出会い、価値が生まれる共創メタバース)

区内製造業は高い製造技術を有する一方で、ビジネス機会や人材確保など外部との出会いの創出に課題があると認識。課題に対し、独自開発の世界一軽量なメタバース空間を活用して製造業者とユーザーが出会う産業観光メタバースの開発を目指す。当日は、既に共創が決まっている製造業者の紹介を踏まえて、ものづくりでアイデアを形にしたい方々に向けて共創プランを発表
②株式会社HALeRA (第二期ものづくり習熟度向上プログラム参加企業) https://www.halera-inc.com/
(共創プラン:光と振動で“呼吸を取り戻す“ポケットデバイスSuuHal)

不安・緊張から苦痛を感じる瞬間にアプローチし、心を落ち着かせる手段が少ないという課題を認識。課題に対し、常に携帯可能で、不安・緊張が高まった際に光と振動で呼吸法をガイドするデバイスを区内製造業と共創し開発中。当日はプロトタイプを見せながら、誰もがその場で不安・緊張に対処できる社会を目指す共創プランを発表
③株式会社SparkPlus https://sparkplus.co.jp/
(共創プラン:最先端AIでエンジニアリングチェーンを変革 ー製造業の「暗黙知」を「資産」へー)

製造業界において非効率かつ退職リスクもある設計レビュー工程における課題を認識。課題に対し、生成AIを活用した業務支援ツールを開発中。区内に拠点を持つ製造業と共創が決まり、機能開発を今後共同で実施予定。また見積課題に対しても今後AIを活用し解決を目指すことを志向。当日は、日本で一番製造業に寄り添う身近な生成AIを目指す共創プランを発表
④ピクスー株式会社 https://webiot.io/
(共創プラン:タクシー乗り場の需給ギャップ解消に向けたIoT・ものづくり技術を活用した「スマートタクシーポール」開発)

タクシー乗り場における需給のミスマッチの課題を認識。課題に対し、タクシー乗り場に新たにAIカメラを設置し、乗り場の需要をリアルタイムで把握するシステムの開発を目指す。ハード部分を区内製造業と共創し開発することが決定し、乗り場管理者、タクシー事業者との共創も今後目指す。当日は需給ギャップの解消にとどまらない、快適なまちづくりまでを目指す共創プランを発表
⑤バキュームモールド工業株式会社 https://www.vmold.co.jp/
(共創プラン:ものづくりの哲学・姿勢を基にした教育サービスの開発)

自社を含めた中小製造業の社会的価値・競争力が低下しているという課題を認識。課題に対し、製造業の技術者の仕事への向き合い方や哲学を中高生に授業として伝える事業を教育系スタートアップ企業と共創し実現予定。当日は、教育を通して若者に中小製造業の面白さを伝え、中長期での中小製造業の未来を明るくする共創プランを発表
⑥研 / tog https://ictf.tog.team/
(共創プラン:デザイナー・クリエイターとものづくり企業が取り組む「産業工芸」コンセプトに沿った高付加価値プロダクトの開発)

区内ものづくり企業が減少しているという課題を認識。課題に対し、既存の設備・技術を用いながら徹底的にこだわった製品を開発する「産業工芸」というジャンルを立上げ、既に複数の区内製造業との共創が決定。当日は、資金スキームを確立した上で「産業工芸」の高付加価値プロダクトを開発、その先で既存商品へ価値をつなぎ、ものづくり企業の発展を目指す共創プランを発表
4,交流会・アフターフォロー
成果報告後の交流会では、実際に試作品を持ち込み、それを起点として意見交換を行う企業も見られるなど、各社の共創プランが具体的な形となって共有されました。
アイデアがすでに形になっているからこそ、議論はより具体的かつ実践的なものとなり、登壇者とオーディエンスの間で踏み込んだ対話がなされました。交流会終了後も、会議室に残って登壇者とコメンテーターが継続して議論を行う姿が見られるなど、共創に向けた熱量の高さが随所に感じられました。
こうした交流から新たな共創の芽が生まれ、成果報告会で実施した来場者アンケートでも、回答者の約100%が「満足」と回答。第3期「SPARK」は大きな手応えのうちに幕を閉じました。
「SPARK」は令和8年度も開催を予定しております。引き続き、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
■アクセラレーションプログラム「SPARK」に関するお問合せはこちら
事務局:innovation-sumida@tohmatsu.co.jp
プログラム概要:https://sic-sumida.net/#anchor05